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アラブの村

新年の一泊小旅行の話が続いてしまうが、
この旅行は短いながら、テルアビブの生活では
味わえない体験が多々あった。

マザールとビニエの家に到着する前に、少し予定の
時間より早かったこともあり、すぐ近くにある
人口3000人ほどのアラブ人の村に寄ってみた。
前から行ってみたいと思っていた場所だ。
博士が17年前、ボランティアとして働いていた時に
一緒にバナナ畑で働いた数人がこの村の出身なのだ。
ヘブライ語をまだよく話せない者同士の、強い絆が
あったという。

村に入っていくと、看板の文字、聞こえてくる音楽、
人々の話す言葉、全てがガラリとアラブの世界に変わる。
今年は、ユダヤ暦の新年とイスラム暦の
ラマダン明けが偶然にも重なった年。
子ども達が、とても華やかな服を着て、嬉しそうに
外に出て来ている。
なんたって、ラマダン明け。
お祝いである。一張羅を着る日である。

特別な何かがあるわけではない、小さな村。
17年前の博士以外に、日本人はもとより、外国人が
その村の中に入っていった事があるのかどうかは
分からないが、日本人が非常に珍しい事は確か。
私たちを見つけ、もの珍しそうに「ハロー、ハロー」と
近づいてくる、少し離れて恥ずかしそうにこちらを
覗いている、どちらにしても興味津々の子ども達。

小さなお店が開いていたので、車を降りて話しかけると
ウェルカムと言いながら、エナジードリンク(ほぼ
オロナミンC)を差し出してくれた。
ラマダン明けだ、景気もいい。
お祭り前、わくわくと胸をおどらせている様子が
子どもからも大人からも感じられる。

mise  hakase

お店の人に、一緒に働いていた人たちの名前を出すと、
隣にいた人が「知ってる知ってる、ついて来い」と
すぐに家まで案内してくれた。
そして博士、17年ぶりの再会!
おぉ~と硬い握手、抱擁を交わした後は、昔の話、
今の話に花を咲かす男達。

roni arab

彼らはヘブライ語の環境で仕事をしているため、
ヘブライ語も話せる。子ども達はアラブ人の学校に
通っているのだが、小学2年生から、ヘブライ語を
習うとのこと。

男性軍が盛り上がっているので、私はその家のシャイな
女の子達に近づいて、まずは笑顔のやり取り。
最初からこの村に来れると分かっていれば、ほんの片言の
アラビア語だけでも覚えてきたのに。残念。

2 girls
girl and mama

それでも、子どもっていうのは、言葉を使わなくても
気持ちをどんどんキャッチしてくれる、前向きに歩み寄って
くれることが非常に多い。
女の子たちと海と私、一緒に笑ったり、笑われたり。

笑顔とカメラとジェスチャー、そして気持ちをプラスして。

miokuri.jpg

Comments 2

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Mr. 33  

No title

写真がとっても素敵ですね!!!
前の日記のおじいちゃん&おばあちゃんのもそうだけど、どの写真も、映っている人々の笑顔が生き生きと輝いていて、こっちまで幸せになってきます。

2008/10/05 (Sun) 15:27 | EDIT | REPLY |   
船長  

No title

アラブの村では、カメラを向けることに対して、彼らがどう感じているのか分からなかったので、写真を撮ることを少しためらっていたのですが、思いの外、撮られるのを好んでいるようでした。
特に、きれいな服装をしている時だったからと言うのもあるかもしれません。
打ち解けた後だと、いい表情をしてくれますね。

嬉しいコメント、ありがとう。

2008/10/06 (Mon) 06:24 | EDIT | REPLY |   

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