忘れるなかれ
壊れた塀は職人さんたちが綺麗に直してくれた。
あとは色を塗るだけだ。

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失敗すると余計な仕事が増える。
マイナスなイメージがあるが、
塀が壊れたおかげで仕事がうまれた。
経済の仕組みからすると、悪くないのかもしれない。

そう思うと、ブロックを積み上げる職人さんの顔も
嬉しそうに見える。

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夕方近く、外に出ると
1羽の鳥が切り落とされた木の枝に留まっていた。
この木にはこの鳥の巣があったのだ。

この先にあったはずの巣。
その巣で生まれ、ずいぶん成長したこの鳥は
寂しそうな目で、どこか遠くを見つめている。

海と二人、その光景をしばらく見ていた。
この鳥にどこまでわかるのか知らないが
突然、家がすっかりなくなっていたら
私もあんな目をして呆然と立ちすくむだろう。
哀愁の漂う鳥と夕暮れ。

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「でもさ、別に何も考えていないのかもしれないよ」
ふいに海の声がした。
 
嬉しそうな顔、寂しそうな目。
遠くを見つめ立ちすくむ姿。
たしかにそうだ。
そんなのこっちの思い込みだ。

安直なストーリーをつけて喜ぶのはいいが
それは勝手な想像なのだった。

私よ、それも忘れるなかれ。



Posted by 船長
category:徒然  系
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